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産婦人科の病院は減少が続く|厚労省の医療施設調査と自院の対策

産婦人科の病院は減少が続く|厚労省の医療施設調査と自院の対策
最終更新 2026.10.24 ・ 公開 2026.10.17

このコラムは、マイセレが医療機関の集患を支援してきた実績から得た独自の知見をもとに、編集部が書いています(編集方針)。公的な統計や資料の数字は、出典を明記しています。

厚生労働省は2026年9月29日、令和7(2025)年の「医療施設(動態)調査」と「病院報告」の結果を公表しました。産婦人科・産科を標ぼうする一般病院は、1年で15施設減っています。婦人科クリニックの経営者にとって、地域の患者さんの流れを考える材料になる数字です。

この記事では、公表された数値を診療科別・都道府県別の表に整理し、増減率を編集部が算出しました。アンケートなどの独自調査ではなく、厚生労働省の公表値の再整理です。表と画像は、出典を書けばご自由に引用できます。

30秒でわかる要約

産婦人科・産科を標ぼうする一般病院は1,230施設で、前年より15施設減りました。2008年からは266施設(17.8%)の減少です。

  • 一般病院の産婦人科は1,041施設、産科は189施設、計1,230施設で、前年より15施設の減少
  • 2008年からの17年で、産婦人科は21.1%減った一方、産科は6.8%増え、婦人科も19.9%増えた
  • 表と画像は出典を明記すれば自由に引用できる(元の数値は厚生労働省の公表値)
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※標ぼうとは、診療科名として看板や案内に掲げることです。

産婦人科の病院数に関する今回の3つのポイント

厚生労働省の公表内容のうち、産婦人科の病院に関わる数字を3つに絞りました。

  • 「産婦人科」または「産科」を標ぼうする一般病院は1,230施設で、前年より15施設の減少。
  • 病院全体は8,001施設で59施設の減少、一般診療所(クリニック)は105,521施設で314施設の増加。
  • 病院の1日平均外来患者数は1,193,754人で、前年より1.5%(18,489人)の減少。

産婦人科の病院数を示す公表値(原文の要点)

まず、厚生労働省が報道発表で示した数字を、原文のまま整理します。

「産婦人科」又は「産科」を標ぼうする一般病院 : 1,230施設(前年と比べて15施設の減少)

病院 : 8,001施設(前年と比べて59施設の減少)/一般診療所 : 105,521施設(同 314施設の増加)

病院の1日平均外来患者数 : 1,193,754人(同 1.5%、18,489人の減少)

出典: 厚生労働省 報道発表資料「令和7(2025)年『医療施設(動態)調査』、『病院報告』の結果を公表します」(令和8年9月29日)/ 厚生労働省 概況ページ / 確認日 2026-10-20

産婦人科の病院は1年でどう変わったのか

前年からの増減率で並べると、産婦人科・産科を標ぼうする一般病院の減り方は、病院全体より大きくなっています。

前年からの増減率(令和7年・全国)
産婦人科・産科を標ぼうする一般病院
1,245 → 1,230施設(−15)
−1.2%
病院全体
8,060 → 8,001施設(−59)
−0.7%
一般診療所
105,207 → 105,521施設(+314)
+0.3%

厚生労働省 報道発表資料(令和8年9月29日)の公表値をもとに、編集部が増減率を算出(小数第2位を四捨五入)。前年の施設数は、公表された増減数から逆算。

「医療施設(動態)調査」は、病院・診療所の開設や廃止の届出をもとに、毎月の報告を集計した統計です。今回の年報では、病院の数が減る一方で、一般診療所は増えました。産婦人科・産科を標ぼうする一般病院も減っています。

産婦人科の病院を診療科別に見た一覧表

ここからは、公表された統計表を、診療科別と年次別に再整理した表です。

産婦人科・産科を標ぼうする一般病院の施設数が、2008年の1,496から2025年の1,230へ、17年で266施設減ったことを示す棒グラフ
産婦人科と産科を標ぼうする一般病院の推移(厚生労働省の公表値をもとに編集部が作図)。この画像は、クレジットを書けばご自由にご利用いただけます。

一般病院で産婦人科を標ぼうする施設は、2008年の1,319から2025年の1,041へと21.1%減っています。産科は177から189へと6.8%増え、婦人科は743から891へと19.9%増えました。産婦人科と産科の計は、1,496から1,230へと17.8%減です。

一般病院の診療科2008年2014年2020年2024年2025年前年との差2008年からの増減率
産婦人科1,3191,1761,0941,0521,041−11−21.1%
産科177185197193189−4+6.8%
産婦人科と産科の計1,4961,3611,2911,2451,230−15−17.8%
婦人科(参考)743820870889891+2+19.9%
一般病院の総数(参考)7,7147,4267,1797,0036,949−54−9.9%
各年10月1日現在の施設数(重複計上)。数値は厚生労働省の公表値、「前年との差」は公表値と同じ。「2008年からの増減率」は編集部が公表値から算出(小数第2位を四捨五入)。「産婦人科と産科の計」は、公表資料の「産婦人科+産科」の施設数です。

標ぼうしている施設数は、診療科名の掲げ方の変化も含みます。この数字は、分娩を実際に扱う施設の数そのものではない点に注意してください。

一般診療所(クリニック)の診療科別は、3年ごとの調査の年だけ公表されます。直近の2023年は産婦人科と産科の計が3,092施設で、2008年の3,955施設から863施設(21.8%)減っています。

調査年(10月1日現在)一般病院の産婦人科と産科の計一般診療所の産婦人科と産科の計
2008年1,4963,955
2011年1,3953,619(福島県全域を除く)
2014年1,3613,469
2017年1,3133,327
2020年1,2913,143
2023年1,2543,092
2024年1,245調査なし
2025年1,230調査なし
数値は厚生労働省の公表値。一般診療所の診療科別は3年ごとの静態調査の年だけ把握されているため、ほかの年は「調査なし」です。2011年の診療所の数値は福島県全域を除きます。

なお、2025年の一般診療所の診療科別の施設数は、今回の公表資料には載っていないため、掲載していません。診療科別の詳細は、厚生労働省の概況の表6をご確認ください。

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産婦人科の病院と診療所を都道府県別に見た一覧表

都道府県ごとの施設数は、次の表のとおりです。診療科別の都道府県データは今回の公表資料にないため、病院と一般診療所の全体の数字を並べています。

人口10万人あたりで比べると、一般病院は高知県の16.5施設が最も多く、神奈川県の3.1施設が最も少なくなっています。一般診療所は和歌山県の112.9施設が最も多く、茨城県の63.1施設が最も少ない結果でした。地域によって、病院とクリニックの数のバランスは大きく違います。自院の商圏の見方は、婦人科の競合分析のやり方でも解説しています。

都道府県病院うち一般病院一般診療所人口10万対の一般病院人口10万対の一般診療所
全国8,0016,949105,5215.685.8
北海道5184503,4019.068.2
青森県87708256.172.3
岩手県88738886.578.9
宮城県1341071,7194.877.2
秋田県64487895.489.4
山形県66528655.287.1
福島県121991,3205.877.1
茨城県1681481,7605.363.1
栃木県107881,4724.778.9
群馬県1261131,5266.181.7
埼玉県3402964,6324.163.6
千葉県2872563,9854.163.7
東京都62657715,3784.1107.9
神奈川県3302867,2963.179.4
新潟県115961,6224.678.4
富山県103847348.574.5
石川県88758766.980.5
福井県67575697.878.0
山梨県60527056.790.4
長野県1201051,5845.481.0
岐阜県93801,5914.284.1
静岡県1671382,7234.078.5
愛知県3042685,7813.677.6
三重県92801,4664.786.5
滋賀県57511,1403.781.9
京都府1601492,5096.0100.2
大阪府5004609,0715.2103.5
兵庫県3403085,2545.898.7
奈良県75711,2105.695.3
和歌山県82739768.4112.9
鳥取県43394687.489.4
島根県46376775.9107.6
岡山県1561401,5687.786.7
広島県2281982,5007.493.2
山口県1351081,1818.593.4
徳島県1038866413.098.3
香川県85748138.289.6
愛媛県1301171,1499.391.2
高知県11710649916.577.6
福岡県4423774,8327.495.1
佐賀県948168910.488.2
長崎県1421141,2799.3103.8
熊本県2001611,4399.685.8
大分県14912492311.585.7
宮崎県12711089210.887.5
鹿児島県2281871,33412.488.2
沖縄県91789475.364.5
令和7(2025)年10月1日現在の施設数と人口10万人あたりの施設数。数値は厚生労働省の公表値で、編集部は並べ替えと再整理のみを行っています。都道府県別の産婦人科・産科の標ぼう施設数は、今回の公表資料には載っていません。

産婦人科の病院データは出典を書けば自由に引用できます

この記事の表・文章・画像は、出典を書いていただければ、許可の連絡なしにご自由に引用・利用できます。報道、調査資料、院内の資料、ブログ、SNSなど、用途は問いません。

引用のしかた(例)

婦人科 Web集客ナビ「産婦人科・産科の一般病院、1年で15施設減 厚労省調査」(https://fujinka-web-shukyaku.jp/obgyn-hospitals-japan-medical-facility-survey-2025/)をもとに作成

元データは、厚生労働省「令和7(2025)年医療施設(動態)調査・病院報告」です。

  • 元の数値は厚生労働省の公表値です。数値そのものを引用するときは、厚生労働省も出典に書いてください。
  • 増減率と「産婦人科と産科の計」の並べ方は、編集部が公表値から算出・再整理したものです。引用するときは「編集部算出」と書き添えてください。
  • 画像は、そのまま使ってください。色や数値を変えないでください。
  • この記事は、アンケートなどの独自調査ではありません。厚生労働省の公表値の再整理と、編集部による増減率の算出です。

数値の誤りに気づかれた場合は、お問い合わせからご連絡ください。確認のうえ、すみやかに訂正します。

産婦人科の病院の減少をWeb集客の視点で読む(編集部コメント)

ここからは統計の事実ではなく、Web集客(集患)を専門とする編集部の見解です。結論から言うと、この数字だけで「クリニックに患者が流れる」とは言えませんが、「比べられる前提で選ばれる準備をする」理由にはなります。

1.全国の数字は自院の商圏にそのまま当てはめない

今回の1,230施設は全国の合計です。患者さんが婦人科を探すのは、ほとんどが「自宅や職場から通える範囲」です。自院の市区町村や隣接エリアで、産婦人科を標ぼうする病院が実際に減っているか(または分娩の取り扱いをやめたか)は、地域ごとに調べないと分かりません。まず商圏の確認が先です(推測を行動の根拠にしない)。

院内でよくある場面(想定)

たとえば、近くの総合病院が産科の新規受け入れを減らしたと耳にした院長が、すぐに診療枠を増やそうとする場面を考えてみます。ところが、患者さんがどの施設へ移っているのかは、まだ誰も数えていません。数字は、勢いで動く前に「まず自院の商圏で何が起きているか」を確かめる材料として使うのが安全です。

2.見られるのは「診療内容」より先に「探したときの見え方」

患者さんは、病院かクリニックかを決める前に「地域名+婦人科」「地域名+生理痛」「地域名+検診」などで検索し、地図の上位数件と口コミを見る流れが一般的です(推測)。そのため、病院の選択肢が減る地域ほど、検索結果と地図の数件に表示されるかが、来院の入口を左右すると考えられます。地図での見え方は、婦人科のMEO対策の始め方で整理しています。

3.競合は「病院」より隣のクリニック

一般診療所は105,521施設と、病院(8,001施設)の10倍以上あります。患者さんの目に入る比較相手は、病院より近隣のクリニックであることが多いはずです。差がつくのは、診療内容・予約のしやすさ・初めて行く不安への答えが、ホームページ上で分かるかです。

ここは広告の話ではなく、情報の整理の問題なので、手を打ちやすい領域です。ホームページの整え方は、婦人科のホームページ作成ガイドにまとめています。

4.数字は「記事ネタ」ではなく「ホームページに書く根拠」に変える

地域の産科・婦人科の動きは、患者さんにとって関心の高い話題です。ただし、医療広告ガイドラインの観点から、他院との優劣を示す表現や、不安をあおる書き方は避ける必要があります。自院ができるのは、診療範囲・紹介先の連携・予約の取り方といった事実を、迷わない形で明示することです。

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産婦人科の病院の数字を踏まえて自院でやること(3つ)

数字を見たあとに、院内で今週から確認できることを3つに絞りました。

  1. 「地域名+婦人科」「地域名+産婦人科」で検索し、地図と検索結果に自院がどう表示されるかを、患者さんの目で確認する。
  2. Googleビジネスプロフィールの診療時間・休診日・予約リンクを最新にする。
  3. ホームページの予約方法と診療内容の説明が、スマートフォンで迷わず分かるか確認する。

市場の数字は、市場・トレンドで更新しています。開業時の準備は婦人科の開業と集客にまとめています。

※Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップや検索結果に出る、院の紹介欄です。

産婦人科の病院に関するよくある質問

婦人科クリニックの院長・事務長が、この統計を読むときに迷いやすい4つの疑問にお答えします。

産婦人科を標ぼうする一般病院は全国にいくつありますか?

令和7(2025)年10月1日現在、「産婦人科」または「産科」を標ぼうする一般病院は1,230施設です。内訳は、産婦人科が1,041施設、産科が189施設で、前年より15施設減りました。

クリニックの産婦人科の数は分かりますか?

一般診療所の診療科別は、3年ごとの調査の年だけ公表されます。直近の令和5(2023)年は、産婦人科と産科の計が3,092施設でした。2025年の数値は、今回の公表資料には載っていません。

病院が減るとクリニックの患者さんは増えますか?

この統計だけでは言えません。標ぼうする施設の数は、分娩を扱う施設の数とは一致せず、地域によっても事情が違います。自院の商圏で何が起きているかを、地域ごとに確認することが先です。

この記事の表や画像は引用してもよいですか?

はい、出典を書けば許可の連絡なしでご自由に引用できます。書き方の例は、本文の「引用のしかた」をご覧ください。元の数値を引用するときは、厚生労働省も出典に書いてください。

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参考文献・出典

本記事で参照した公表資料の一覧です。リンクは2026年10月20日に開いて内容を確認しました。

※この記事は、公表資料の事実と編集部の見解を分けて掲載しています。個別の診療・法的判断は、専門家・所管機関にご確認ください。

更新履歴
  • 2026年10月17日 速報として公開しました
  • 2026年10月20日 診療科別・都道府県別の表と画像、引用のしかたを追加し、数値を原典で再確認しました
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※本ページは公的資料に基づく一般的な解説であり、個別の法的判断は専門家にご相談ください。