婦人科のオンライン診療の集患|専用ページの作り方と広告の注意点

このコラムは、マイセレが医療機関の集患を支援してきた実績から得た独自の知見をもとに、編集部が書いています(編集方針)。公的な統計や資料の数字は、出典を明記しています。
ピルの再診や更年期の通院を、オンラインでも受けられるようにしたい。けれど、ホームページのどこに何を書けば患者さんに届くのか、対面の診療とどう分けて案内すればよいのか、迷っている院長・事務長もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から言うと、オンライン診療の集患で最初に整えるのは、広告の出し方よりも、ホームページのオンライン診療専用ページで、対面との分担と流れを先に示すことです。患者さんが知りたい点を載せ、院内の予約導線までつなげると、問い合わせの質が安定しやすくなります。
この記事では、厚生労働省の指針をもとに、入口の作り方と注意点をまとめました。医学的に何がオンラインで可能かは、診察する医師の判断なので、ここでは運用面に絞っています。
オンライン診療の集患は、専用ページで「どんな場面で使えて、何を対面で行うか」を先に伝えるところから始まります。
- 入口は、ホームページの専用ページ、予約導線、診察前後の案内の3つをそろえる
- 初診の扱い、本人確認、薬の受け取りは、厚生労働省の指針の範囲で、院の運用として具体的に書く
- 広告は医療広告ガイドライン、患者情報は個人情報の取り扱いに従い、効果はオンライン予約数と再診率で見る
婦人科のオンライン診療の集患|相性のよい場面を整理する
オンライン診療は、すべての患者さんに向く仕組みではありません。まず、院の中でどんな場面なら運用しやすいかを、受付や看護師の声から整理します。
患者さんの検索の動き
オンライン診療を調べる患者さんは、受診を決める直前に、保険が使えるかなどの条件を確かめていることが多い、というのが編集部の見立てです。
運用面で相性のよい場面
院でオンライン診療を検討しやすい場面として、次のような例が考えられます。いずれも、医学的に可能かどうかは医師が個別に判断するもので、運用面の整理として読んでください。
- ピルの再診で、定期的に通院している患者さんの通院の負担を減らしたい
- 更年期の症状で継続して通院している患者さんに、診察の選択肢を増やしたい
- 受診するか迷っている患者さんの相談を、予約につなげたい
厚生労働省の指針も、慢性疾患について定期的な対面診療の一部をオンライン診療に代える例を、適切な例として挙げています。ただし、初診は原則として「かかりつけの医師」が行うことが前提です。自院の患者層に合わせて、どの診療から始めるかを決めましょう。ピルや更年期の集患の全体像は、ピル外来の集患と更年期外来の集患の記事もご覧ください。
たとえば、ピルの再診の患者さんから「仕事の都合で平日に通えない」と相談された受付が、案内できる方法を持っていなかったとします。専用ページと予約の流れがあれば、その場で案内できます。まず、受付でよく聞かれる相談を書き出してみてください。
婦人科のオンライン診療の集患|入口はホームページの専用ページで作る
入口の中心は、ホームページのオンライン診療専用ページです。診療の流れを1ページで見渡せるようにして、予約までの迷いを減らします。

専用ページで対面との分担を示す
指針は、オンライン診療では触診などができず得られる情報が限られるため、対面診療を組み合わせる必要があると説明しています。専用ページには、オンラインで受ける診察と、対面で行う診察の分担を、患者さんに伝わる言葉で書きます。診察の途中で、オンラインでは情報が足りないと医師が判断した場合は、対面に切り替える旨も入れておきましょう。
専用ページに費用と流れと準備を載せる
患者さんが申し込む前に知りたいのは、費用、当日の流れ、必要な準備の3つです。費用は、診察の料金や、薬の受け取り方法ごとの費用を分けて書きます。必要な準備には、通信環境、静かで他の人に聞かれない場所、本人確認のための身分証明書などが入ります。
指針は、初診から診療前相談を行う場合について、結果としてオンライン診療が行えない可能性があることや、診療前相談の費用等を、医療機関のホームページ等で示すことを求めています。該当する運用がある場合は、専用ページに入れましょう。
予約導線を1本にそろえる
専用ページから予約までのボタンが複数あると、患者さんは迷います。予約の入口は1つにそろえ、事前入力(問診や保険証の確認方法)も同じ流れの中に置きます。厚生労働省の手引書でも、予約管理の体制と保険証等の確認方法は、導入時に決めておく事項として挙がっています。ホームページ全体の設計は、ホームページ作成の記事で整理しています。
院内で実践するなら、専用ページに載せる項目を「分担」「費用」「流れ」「準備」「予約」の5つに分け、担当者を決めて、1項目ずつ文面を作ってください。
婦人科のオンライン診療の集患|患者さんが知りたい点の載せ方
専用ページで反応が分かれるのは、患者さんが特に気にする4つの点です。指針で確認できる範囲を土台に、院の運用を具体的に書きます。
| 患者さんの疑問 | ページへの載せ方 | 確認した根拠 |
|---|---|---|
| 保険は使えますか | 保険診療と自由診療のどちらで行う診療か、診療ごとに明記する | 指針は保険診療にも自由診療にも適用される。保険診療の報酬請求には届出が必要 |
| 薬はどう受け取りますか | 薬局の指定の有無、窓口で受け取るか郵送かを書く | 手引書の業務の流れに、希望する薬局の確認と、窓口受け取りや郵送が出てくる |
| 本人確認は何が必要ですか | 初診の方は顔写真付きの身分証明書を用意してもらう旨を書く | 指針は、初診の本人確認を原則として顔写真付き身分証明書で行うとしている |
| 初診からできますか | 初診の方は事前の相談が必要かどうかなど、院のルールを書く | 指針は、初診は原則かかりつけの医師が行い、それ以外は診療前相談を行うとしている |
保険適用の可否と費用
Q&Aでは、指針は保険診療に限らず自由診療のオンライン診療にも適用されると説明されています。保険診療で行う場合は、地方厚生(支)局への施設基準の届出が必要になると、手引書に書かれています。保険の可否は診療の内容ごとに異なるため、専用ページでは診療ごとに分けて書くと、問い合わせが減ります。自由診療の費用の載せ方は、医療広告ガイドラインにも関わるため、後の章で触れます。
薬の受け取りと本人確認
薬の受け取りは、薬局や郵送など、院の運用に合わせて書きます。処方の可否や内容は医師が診察のうえ判断するものなので、ページでは「診察の結果によります」と一言添えると誤解を防げます。本人確認は、初診の場合、顔写真付きの身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、パスポート等)が原則と示されています。当日に慌てないよう、事前の案内に入れておきましょう。
初診から受けられるかの書き方
指針では、初診は原則として「かかりつけの医師」が行うこととされ、患者さんの医学的情報が把握できる場合など、医師が可能と判断したときにも実施できるとされています。それ以外の場合は診療前相談を行います。ホームページには、可否を断定せず、初診の方への案内の流れだけを書くのが安全です。
なお、緊急避妊に関する診療は、指針に別の定めがあります。ホームページに載せる際は、指針の原文で確認してください。
たとえば、電話で「初診でも画面越しで診てもらえますか」と聞かれたとき、受付ごとに答えが違うと、患者さんは不安になります。専用ページの文面と、受付の回答をそろえておきましょう。
婦人科のオンライン診療の集患|広告とプライバシーの注意点
オンライン診療の案内は、広告のルールと、患者さんの情報の扱いの両方に関わります。入口を作る段階から確認しておきましょう。
医療広告ガイドラインの確認
医療広告ガイドライン(令和8年3月30日最終改正)には、オンライン診療を行う旨や、その内容を広告可能とする記述があります。一方、ホームページでも、他院と比べて優れているという表現や、患者さんの体験談は、広告できません。自由診療を案内する場合は、治療の内容、費用、主なリスクや副作用を、分かりやすく掲載する必要があります。詳しくは、医療広告の規制の記事をご覧ください。
「オンライン診療なら必ず通いやすい」「どなたでも受けられます」のような断定は書かないでください。効果の保証や、誰でも受けられるという表現は、医療広告の観点でも患者さんの誤解の面でも問題になります。
個人情報とプライバシー
指針は、オンライン診療を計画する際に、患者さんにセキュリティリスクを説明して同意を得ること、第三者に患者さんの情報が伝わらない環境で行うこと、同意なしに録音・録画・撮影をしないことなどを求めています。患者さんの個人情報の取り扱いは、個人情報保護委員会と厚生労働省の「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」に沿います。
集患の面では、予約時の問診や連絡に使う情報は、診療のために取得した目的の範囲で使うことが基本です。リマインドやお知らせの配信など、診療の連絡以外に使う場合は、取得の際の説明と同意を確認してください。専用ページには、患者さんに準備してほしい環境(静かな個室など)と、情報の取り扱いを、短く書いておくと安心につながります。
医師の研修と指針の遵守の公表
指針は、オンライン診療を行う医師に、厚生労働省が定める研修の受講を求めています。また、医療機関は、指針を守ってオンライン診療を行っている旨を、ホームページや院内掲示などで具体的に公表するものとされています。公表の方法として、厚生労働省が示す遵守確認のチェックリストを載せる方法も例示されています。
婦人科のオンライン診療の集患|効果の見方と改善
入口を作ったあとは、数字で確かめます。見る数字は絞り、毎月同じ形で記録します。

- 専用ページの閲覧数
- オンライン予約数
- 再診率
- 対面へ切り替えた数
見る順番は、専用ページがどれだけ見られたか、そのうち何件の予約につながったか、そして予約した患者さんが再診に進んだかです。オンライン予約数と再診率を、毎月同じ表に並べて記録すると、改善する場所が見えてきます。閲覧数が多いのに予約が少なければ、専用ページの内容か予約ボタンの位置を見直します。予約はあるのに再診が少なければ、診察後の案内を見直します。
専用ページの閲覧数や検索からの流入は、Search ConsoleとGA4で確認できます。対面に切り替えた件数は、診察の質を保つ運用の記録として持っておくと、専用ページの案内の見直しにも使えます。検索で見つけてもらう工夫は、SEOの記事で整理しています。
- 受付でよく聞かれるオンライン診療の相談を、10個書き出す
- 専用ページに載せる項目(分担・費用・流れ・準備・予約)の担当者を決める
- オンライン予約数と再診率を記録する表を作る
※Search Consoleとは、Googleが提供する、検索結果での表示回数やクリック数を見られるツールです。
※GA4とは、Googleが提供する、サイトを見た人の数や動きを調べるアクセス解析ツールです。
婦人科のオンライン診療の集患でよくある質問
オンライン診療の入口づくりについて、院長・事務長からよくいただく4つの質問にお答えします。
オンライン診療専用のページは必ず作る必要がありますか?
専用ページを作ることが法令で決まっているわけではありません。ただし、指針は、診療前相談の費用などを医療機関のホームページ等で示すことや、指針を守っている旨の公表を求めています。患者さんの疑問を1か所で解決するためにも、専用ページを作る方法がおすすめです(編集部の見立て)。
初診の患者さんにもオンライン診療を案内してよいですか?
指針では、初診は原則としてかかりつけの医師が行うとされ、それ以外は診療前相談を行います。可否は診察する医師が判断するため、ホームページには、初診の方に向けた案内の流れを書き、可否を断定しない書き方にしてください。
オンライン診療の案内にどんな表現は使えませんか?
他院と比べた優良性の表現、患者さんの体験談、効果の保証や断定は、広告できません。自由診療の場合は、内容、費用、主なリスクや副作用の掲載が必要です。広告のルールは、対面の診療と同じように考えます。
オンライン診療の集患の効果はどう見ればよいですか?
専用ページの閲覧数、オンライン予約数、再診率、対面へ切り替えた数の4つを、毎月同じ形で記録します。どれか1つだけで判断せず、閲覧から予約、予約から再診への流れで、数字が下がっている箇所を探してください。
婦人科のオンライン診療の集患|まとめ
オンライン診療の集患は、専用ページで分担と流れを示し、予約導線を1本にそろえることから始まります。初診の扱いや本人確認、薬の受け取りは、厚生労働省の指針の範囲で、院の運用として具体的に書きましょう。広告とプライバシーのルールを守りながら、オンライン予約数と再診率で、少しずつ育てていくのが近道です。
- 入口は専用ページ・予約導線・診察前後の案内の3つをそろえる
- 初診の扱い・本人確認・薬の受け取りは、指針に沿った範囲だけを書く
- 広告は医療広告ガイドライン、患者情報は個人情報のガイダンスに従う

自費メニューLPテンプレート
自費診療メニューのランディングページを作るための構成テンプレートです。見出しの順序、入れるべき情報、医療広告ガイドラインの注意点をまとめます。
無料でダウンロード参考文献・出典
本記事で参照した公式資料の一覧です。リンクは2026年10月20日に開いて内容を確認しました。
- 厚生労働省「オンライン診療について」
- 厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針(平成30年3月・令和8年4月改訂)」
- 厚生労働省「「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に関するQ&A」
- 厚生労働省「(医療機関向け)オンライン診療の利用手順の手引書」
- 厚生労働省「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告等ガイドライン)」
- 個人情報保護委員会「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」
更新履歴
- 2026年10月20日 本文を作成しました(下書き)
- 2026年10月20日 専門用語に注釈を追加しました
メールマガジン(無料)
婦人科クリニックの集患に役立つ数字と施策を、月1回お届けします
公的統計・検索需要の「今月の数字」と、MEO・ホームページ・広告ですぐできる改善を、5分で読める量にまとめています。
※本ページは公的資料に基づく一般的な解説であり、個別の法的判断は専門家にご相談ください。

